宇都宮に住んでいるとあちこちで見かける「宇都宮ブレックス」の応援旗や広告。4月6日現在でなんと19連勝中とチーム新記録を更新し続けています。そんなブレックス人気の詳細とブレックスの将来についてまとめます。
宇都宮ブレックスとは
宇都宮市をホームタウンとするプロバスケットボールチームで、現在B1東地区に所属しています。過去にBリーグチャンピオンを2回獲得している強豪チームです。宇都宮市体育館(ブレックスアリーナ宇都宮)がメインアリーナとなっており、通称ブレアリと呼ばれています。
ブレックスにはFIBAバスケットボールワールドカップ2023で活躍した比江島慎選手や日本人初のNBAプレイヤーの田臥勇太選手が所属しています。
常に超満員のブレックスアリーナ
ブレアリは収容人数4,500人ですが、試合の開催日は4,400人前後の観客数であり立ち見が出るほどの超満員です。
私も宇都宮に移住してから、今までに2回観戦しました。1回目はFKDの抽選会でたまたま当選して観戦しに行きました。プロ野球やサッカーは観戦は何度もしたことがありましたが、バスケ観戦で驚いたのは選手との距離の近さです。2階席でしたが、それでも選手を間近に観ることができるんですよね!野球やサッカーでは選手との距離が競技場の広さゆえどうしても遠くなってしまいます。この近さこそがバスケ観戦の魅力の1つだと思います。また、チームの応援も体育館の狭さゆえ、一体感を感じられて盛り上がります。
また、ハーフタイム等の休憩時間にも様々なイベントが企画されており、常に飽きさせない工夫がされています。試合時間は約2時間で、15時開始なら17時頃に終わります。休日開催が多いので、スケジュールを組みやすいのもありがたいです。
また、ブレアリには託児施設も開設されているため、小さな子供連れでも安心して観戦できます。
人気のチケットは争奪戦
ブレックスアリーナで開催される試合のチケットは争奪戦になります、。ブレックスのファンクラブに加入していれば一般販売より先にチケットの先行購入ができますが、非会員はまさに争奪戦で数分で1階席は埋まってしまうこともあります。
チケット価格は時期や対戦カードによって変動する仕組みとなっています。価格は高めでA席で約5,000円前後、S席・SS席は1万円以上するものもあります。しかし、観戦してみると非常に満足感が大きいため納得の価格です。
今後の宇都宮ブレックス
今シーズンも絶好調の宇都宮ブレックスですが、来年以降で大きな課題が残っています。新アリーナ建設についてです。
なぜ今のアリーナのままではダメなのか?
今のブレアリは施設こそ新しくはありませんが、最低限の設備は整っておりまだまだ利用可能な体育館です。しかし、2026年にBリーグの制度が大きく変わります。
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現在、B1に所属している宇都宮ブレックスは2026年にBリーグ・プレミア(Bプレミア)に移行することになります。
しかし、Bリーグ・プレミアに加入するためには成績だけではなく以下のような要件があります。
Bリーグ・プレミア加入の条件
① 運営会社の年間売上高12億円以上
② ホームゲーム平均入場者数4,000人以上
③ ホームアリーナの収容人数5,000人以上
④ スイート・ラウンジ(いわゆるVIP専用設備)の設置
⑤ 観客エリア入場可能人数の3%が同時に利用可能な数のトイレを設置
※ 多数ある条件の中から抜粋
参考リンク:https://www.bleague.jp/files/user/about/pdf/r-38.pdf
年間売り上げは余裕のクリア
①の売り上げについては、昨シーズンの年間売り上げを見ると約18億円で条件を満たしています。
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ホームアリーナの入場者数も上々
先程述べたようにブレアリの入場者数は毎回満員に近く、約4,600人とこちらも条件を満たしています。収容人数の多い日環アリーナで開催される試合もあるため、ブレアリの最大収容人数を上回っているようです。
ホームアリーナの収容人数が足りない
Bリーグ・プレミアでは「5,000席以上の観客席数を有する」ことが加入の審査条件となっています。現在のブレアリでは500席ほど不足しています。さらに、Bリーグチャンピオンシップ決勝では8,000席が必要とされています。
それでは現ブレありのわずかな空いているスペースを利用して、そこに新たに席を設置すれば解決するのでしょうか?そう簡単にはいかない理由が主に2つあります。
VIPルームがない
加入要件として他に「スイート・ラウンジ」いわゆるVIPルームの設置が必要となっています。ここには他利用者と隔離された動線の確保、居室化(視覚的に独立し、周囲の音などと遮断されている)、モニターの設置などが細かく指定されています。現在のブレアリのスペースではやはり難しそうです。
トイレの数が不足している
トイレの設置数も具体的に試合観客者の3%が同時に利用できる設備が必要と明記されています。こちらも現時点では満たせていません。
上記の点からも現アリーナの改修での継続使用は現実的ではなく、新アリーナが必要となっているわけです。
新アリーナの案はすでに決まっている
新アリーナについてはすでに市から2023年9月に発表があり、宇都宮駅東公園に新アリーナを新設する方針となっています。
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現在の駅東公園にはプールがあるのですが、老朽化しておりこちらを取り壊して、新たに体育館を作る計画となっています。一部公園の機能を残すという話ではありますが、現在の遊具などがはある公園部分は狭くなります。そういった機能は平石電停に建設予定の東部総合公園が担うことになるのでしょう。
秋になるとイチョウ並木が見れるのも駅東公園の魅力なので、こちらはぜひ残して欲しいですね。
LRT電停から徒歩3分の好立地
今までのブレアリも駅東公園電停から徒歩5分程度でしたが、さらに近くなることになります。新アリーナは市民の一般利用も想定しており、周囲のマンションの人気も高まるかもしれません。
資金をどこから捻出するか?
新アリーナの規模によりますが、建設費は安く見積もっても50億円以上はかかるでしょう。市の発表では「国内外スポーツ大会、コンサート、市民のスポーツ目的での利用、防災機能などを兼ね備えた施設」を備えるものを目指しているようなので、さらに建設費は高くなりそうです。
こちらに関しては官民連携で検討を進めていると何度も市からアナウンスがあり、どの企業が強力することになるのか非常に気になるところです。そろそろ決まらないとBプレミア開始の2026年に間に合わなくなってしまうのが、大きな懸念となっています。
まだ、未確定の部分が多い新アリーナ計画ではありますが、そろそろ新たな動きが出てくる時期だと思います。駅東側は月単位でみるみる発展していて、今後の開発が楽しみです。