4人の立候補者について
佐藤栄一(63) 現職
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毛塚幹人(33) 元財務官僚・つくば市副市長
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上田憲一(87) LRT反対派市民団体代表・元栃木県職員
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荒木大樹(53)石材販売会社社長・公益財団法人理事長
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各候補者に色を付けて判別しやすい形でこの記事では記載します。
自己紹介、各々の主張
最初に各候補者に3分間の持ち時間が与えられ公約や主張を述べました。箇条書きで記載します。
佐藤栄一氏
・人口が減りにくくなる社会を作るためには、まず経済を動かさなければならない
・地域で経済が循環する社会を作れば市民の消費が活発化する
・その基盤としてNCC(ネットワーク型コンパクトシティ)を目指す
・コンパクトシティでは日常生活に必要なもの(病院、商業施設等)を地域内で完結できる。そうすることで「自分のことは自ら移動してできる社会」を目指す
毛塚幹人氏
・人口減少の局面に入っている宇都宮市を、つくば市のように人口が増えるような都市にしたい
・人や事業者から選ばれる都市を目指す
・対話を大切にして身近できめ細やかな行政を実現したい
上田憲一氏
・西側への延伸は絶対反対
・宇都宮市は公共交通を路線バスに依存する「バスの街」と認識している
・時代遅れのLRTは宇都宮市を破綻に向かわせている
・LRTは珍しさを目当てに乗っている人が多いが、いずれは沈静化する
荒木大樹氏
・西側へのLRT延伸には反対
・西側延伸については住民投票を行なって市民のニーズを聞くべき
・宇都宮駅東側はLRT中心の街、西側はLRT延伸せず歴史・文化の街にする
・駅西側はBRTの導入、完全自動運転で解決する
LRT賛成派:佐藤氏、毛塚氏
LRT反対派:上田氏、荒木氏
この構図を覚えておくと今後の内容が理解しやすいと思います
テーマ:LRTの成果と課題
佐藤栄一氏
・LRT沿線人口が増えて、商業地・宅地ともに地価が上昇した
・LRT沿線に新設したゆいの杜小学校は今では北関東一のマンモス校となっている
・車からLRTに転換したことで余った駐車場に企業が設備投資を行うようになった
・沿線周囲のアンケート調査では住民の外出頻度が高まり、健康寿命も伸びている
・西側に延伸すれば東側以上の効果が得られるはず
・LRT開業後も市の財政負担には悪影響はなく、全国財政健全度調査で2位となっている
- 毛塚氏「西側延伸の予算が400億円と想定されているが、今後上昇する可能性についてはどう考えているか?」
-
将来の事業についてはどうしても予期できない部分がある。予算が上がった場合にはしっかり対応しなければならない。LRT事業に関しては仮に建設費が増加したとしても必ず延伸は実行する。
- 荒木氏「宇都宮市はどんどん郊外に広がって発展した都市と考えている。NCC(ネットワーク型コンパクトシティ)を目指しているとのことだが、LRTの恩恵を受けるには市の中心部に移り住むことを強要されているようにも捉えられるが、どう考えているか?」
-
LRT沿線ではなくても、複数のコンパクトな街を作り、それらを連携させることでNCCを目指している。中心地へ移り住むことをを強制するものではない。
ただ、現在人が住んでいないところにはお金をかけず、人が住んでいる地域に投資をしてくことになる。
毛塚幹人氏
・西側延伸には賛成しているが、現時点ではLRTの恩恵が一部の地域に留まっている
・LRTに乗っても行く場所がないという市民の意見があり、バス路線を再構築してあらゆる場所に行けるように整備する
・電停付近の不足している駐車場、駐輪場を整備する
・沿線住民だけでなく、広い地域から多くの方が利用できるような「皆のためのLRT」を目指す
・県図書館、県美術館はLRT沿線に作ることで市内のみならず全国から来訪者を増やし、中心市街地の活性化を目指す
上田憲一氏
・LRT建設に巨費を投じても渋滞の解消がなく、車からの移動手段の転換は少ない
・通勤通学のような利用はされておらず、鉄道ファンや珍しさによって乗客が増えているだけ
・LRTはバス路線の一部に過ぎないが、他の路線バスとの料金の不公平の問題がある
・西側にLRTを延伸すると車線が減るため、大混乱を起こす
・バス事業の破綻にもつながる
- 司会「佐藤氏より宇都宮市の財源の面については問題ないとの説明があったが、その点について何か反論や意見があるか?」
-
私はLRTに絶対反対という立場で立候補している。LRTは良いことは一切ないと考えている。(質問に対しての回答なし)
荒木大樹氏
・LRTの恩恵を受けているのは現状では一部に留まっている
・LRT沿線はマンションも増えて、地価も上がり大きな恩恵を受けるだろう
・それにより宇都宮中心部と周辺地域で貧富の差が出てくることを危惧している
・LRTが延伸すると宇都宮駅に自家用車で行きにくくなり、トランジットセンターでの乗り換えが必要になる
・東側はLRTを中心とした産業の街、西側は歴史や文化の街として別々の方向性で都市計画を進める
・住民投票でLRT延伸の可否を決めるべき
・上記の住民投票の結果がどちらであっても、宇都宮環状線に市内循環ルートのBRTを走らせるべき
・中心部には高齢者に便利な住環境、中心部から離れた地域には子どもがのびのび過ごせる住環境を整備する
- 佐藤氏「BRTは専用レーンを走るわけではない場合、速達性や定時性が保てない点が問題となっているが、どのようにして宇都宮市で成功させるつもりか?」
-
信号機のシステムをBRT専用に整備すれば対応できる。西側は歴史・文化の街を目指しているので、大量輸送は必要ない。燃料電池や水素で動くBRTを考えている。
おわりに
箇条書きであるため、正確ではない内容も一部あるかもしれませんので、元動画をぜひご確認ください。
このLRT関連テーマ以外に2つのテーマについて議論されており、非常に面白い対談でした。宇都宮市長選まで1ヶ月を切っています。候補者選びに迷っている方はぜひ動画を見て参考にしてください。