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ラグビー「三重ホンダヒート」 宇都宮市への移転理由は?

ラグビーリーグワン三重ホンダヒートが2026-27シーズンより活動拠点を宇都宮市に移転することが発表されました。市内では大きなニュースとなっていますが、なぜ宇都宮市が選ばれたのでしょうか?

目次

三重ホンダヒートとは?

三重ホンダヒートはジャパンラグビーリーグワンDIVISION1(1部リーグ)に属す社会人ラグビーチームです。プロサッカーで例えるならJ1、J2、J3と別れている中でJ1に相当するものがDIVISION1になります。そのため、今回の本拠地移転の話も大きな話題となっています。

東海テレビでもトッピクスで紹介

三重ホンダヒートについて

1961年に鈴鹿製作所のクラブとして創立されてから60年以上もの間、鈴鹿市で活動している歴史の長いチームです。そのため、三重県の方々にも非常に馴染みのあるチームです。

ホームグラウンドは鈴鹿市の「三重県栄鈴鹿スポーツガーデン(三重交通Gスポーツの杜鈴鹿)」です。収容人数は12,000人(メインスタンドが3,300人、芝生席が8,700人)のスタジアムです。所属選手は地元テレビ局でも積極的に取り上げられており、非常に人気が高いことが伺えます。

なぜ、宇都宮市に移転することになったのか

では、なぜ長い歴史を持つラグビーチームが本拠地移転を発表し、移転先として宇都宮市が選ばれたのでしょうか。ニュースやチームが抱える背景からいくつか考えられるものを挙げます。

基準を満たしたスタジアムの確保

ラグビーリーグワンDIVISION1~3までの全チームが2023-24シーズン(2023年12月開幕)までに「15,000人以上収容のスタジアム」を確保できることが努力義務となっていましたが、三重ホンダヒートの本拠地は収容12,000人と条件を満たしていません。

現時点では「3,000人以上の収容規模」がリーグワン参入チームが満たす要件となっていますが、今後は徐々に基準を上げていき、最終的には15,000人まで基準を上げていくことが予想されます。

リーグワンでのホストゲームは県協会と協同主管で事業を行っていく。ホストスタジアムは三重交通Gスポーツの杜鈴鹿に決まった。だが鈴鹿のキャパシティは約12000で、新リーグの参入要件にある「2023 年シーズンまでに15000人以上収容のスタジアムを確保」する条件は満たしていない。

https://rugby-rp.com/2021/08/07/domestic/69493

三重県内でも鈴鹿市以外に四日市市や伊勢市などにスタジアムを確保することが検討されましたが、実現はしなかったようです。

今回の移転先で選ばれたグリーンスタジアムは約18,000人で要件を満たしていますし、サッカー、ラグビーの球技専用スタジアムとして利用されています。また、J2サッカーチームの栃木SCが最近はカンセキスタジアムとちぎをメインに使うことが多くなり、グリーンスタジアムのスケジュールに空きが出たことも大きいと思います。

本田技研工業へのアクセスが良い

NHK宇都宮ポストより

栃木県内にはHonda関連企業が複数ありますが、特に芳賀・高根沢工業団地にある本田技研工業が非常大きな存在です。工場の最寄り電停からグリーンスタジアム電停まではLRTで約18分でアクセスできます。

ホンダヒートの声明からも「より事業性や収益・地域社会貢献・企業PRなどが求められる時代となり、今後継続的・発展的にチームが力を発揮するために、栃木県への移転を決めた次第です。」と書かれています。企業とチームが密接に連携できるためには立地が近いことは重要なポイントだったのではないでしょうか。

同じ条件であれば静岡、熊本なども考えられますが、ラグビーは関東で人気が高くチーム数が多い傾向にあります。そのあたりも総合的に考えたうえでの移転先決定だったのでしょう。

観客数をより多く動員できる将来性

NHK宇都宮ポストより

シーズン中の観客数が伸び悩んでいたことも一つの要因です。宇都宮市は人口規模約50万人。市としてもプロスポーツのまちうつのみやを公式サイトで謳っています。そういったプロスポーツ観戦が盛んで、文化として根付いている都市であることが評価されたのかもしれません。

ただ、今季のJ2栃木SCの観戦者数が約5,500人なので、DIVISION1平均観客数約9,000人というのは高いハードルかもしれません。本拠地移転までの2年間でHondaが市民にしっかりPRをすることで認知度を上げていくことが重要になるでしょう。

宇都宮市公式Webサイト
プロスポーツのまち 宇都宮市公式Webサイト

他にも様々な理由はあるのでしょうが、今回の記事ではここまで

休日ライトライン利用も増えることに期待

ライトラインは利用者数も徐々に増えていますが、さらに休日利用が伸びるかもしれません。栃木SCは今季グリーンスタジアムで行う試合は2試合のみです。ホンダヒートの場合2026-27シーズンの試合数はまだ公表されていませんが、予想としては全18試合のうちホームは9試合でしょうか?三重県内でも試合は続けていくと発表もあったのでグリスタでの試合はさらに減るかもしれません。それでも、LRT利用者増加に大きく貢献することは間違いないでしょう。

なお、三重ホンダヒートの発祥の地である三重県においては、活動拠点の移転後も、凱旋試合を含むラグビーを通じた地域の皆様との交流を継続していきます。
(中略)チームの活動拠点は変わるものの、移転後も三重県内での試合・普及イベント・社会貢献活動などを続けていく予定です。

http://www.honda-heat.jp/topics_detail.html?id=1859

新たなチームが宇都宮市にやってくることは嬉しい限りですが、三重県、鈴鹿市のファンの方の期待を裏切らないように市民の一員としてラグビーに対する興味・関心・熱意を持って、ホンダヒートが最高のスタートが切れるようにしたいです。自分もスポーツ観戦は好きなので、グリーンスタジアムで試合をする際には観戦に行きたいです。

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この記事を書いた人

2022年に宇都宮市に移住。変わりゆく街の様子や地域のトピックを気の向くままに記事にまとめています。

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